同じことを同じようにしても、結果はばらつく。
思った以上に上手くいくこともあれば、だいたい平均くらいの出来の時もあれば、手違いで失敗することもある。人間の身長、病気の発症度合、工業製品の品質、セールスマンの売上、企業業績と株価、・・・。どんな物事にもバラツキは存在します。
統計学を使うと「どれくらいバラツキがあるか」がわかる。
たまたま良かった時に「頑張ったから」、たまたま悪かった時に「何か問題があった」というように、バラツキを考えずに意味づけしてしまうとミスジャッジにつながります。統計学を使うと、たまたま良かったのか実際に良くなっているのかを判断できるので、ミスジャッジが起こりにくくなります。
また、”売上10%アップ!”、”不良品率15%削減!”、”20%コストダウン!”といったよく見るスローガンについても著者は「何の意味もない」と上記観点から断言しています。
文系出身の大学教授が説く、使える数学。
経営者に限らず、少しでも数字に関わることのある全ての人の役に立ちます。ただし、この本で統計を身につけるには実際に手を動かして計算する必要はあります。時間と熱意のある方にはおすすめです。
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