【おすすめ本13】垣根涼介著「君たちに明日はない」シリーズ 書評

おすすめ本

 主人公は中堅広告代理店に勤めていた村上真介。二十八になった時、不景気の波をかぶった会社に”リストラ請負会社”日本ヒューマンリアクト(株)が乗り込んでくる。希望退職者を選ぶ個別面談で真介は叩きのめされ、数日後には希望退職の書類にサインをする。実際に会社を辞めてしばらくしたある日、ポストの中に中途入社面接案内の通知書が入っていた・・・。

リストラ請負会社の社員として、候補者と面談していく。

 真介は日本ヒューマンリアクト(株)に転職し、請け負った人員削減業務に携わる。怒り、悲しみ、打算、そして迷い。クビを切る側とクビを切られる側のそれぞれの視点から物語が描かれていきます。

退職は”終わり”ではなく”始まり”。

 自分自身のリストラ、請負業務で出会った何百人ものリストラ候補、そして”最後のリストラ”。いざという時の備えとして、終身雇用が当たり前だと感じているサラリーマンに是非読んで欲しいシリーズです。

コメント