【承】文章を書いていく。

本の書き方

 何の本を書くのかが決まったら、文章を書いていきます。私の場合はだいたい次の流れで書いています。

①箇条書きで書き出す。

 まずは思いついたことをとりあえず書き出して行きます。

②「スター戦略構築法」のチャートを埋めていく。

 神田昌典著「60分間・企業ダントツ化プロジェクト」の巻末に載っているチャートを使って、アイデアを膨らませます。読者のニーズ・ウォンツ、書こうとしている本の価値、どうやったら伝わるか、誰向けに書くか、・・・といった視点からアイデアを見直していくと、何となく全体の形が見えてきます。

(スター戦略構築法についてはコチラ)

③全体の構成をざっくり決める。

 「奥様」「集中力」「空手」は、1章○○、2章△△、3章□□、1-1※※、・・・とツリーを書いていました。

 「テニスボールの積み方」「自信」は”英雄の旅”というフレームワークを使いました。”英雄の旅”は世界各地に残る神話に共通するストーリーのパターンで、スターウォーズなどのハリウッド映画でも使われています。

(1) スタート: そのテーマに出会ったきっかけ、なぜ始めようと思ったのか等
(2) 最初のハードル: 始める時につまずいたこと
(3) 助言者や仲間の登場
(4) 最大の試練→挫折
(5) 変容: 乗り越えるためにどういうことをしたか
(6) 課題の解決: どうやって解決できたか
(7) 帰還: 最大の試練を乗り越えることで、どう変わったか

 自分の経験したことの中から各項目に当てはまることがないか思い出していくと書きやすいです。

④イエスセット、4マットで膨らませる。

 全体の構成がきまったら「はじめに」から書いていきます。最初はイエスセット(読者が「イエス」と答えやすい質問を3つすると、”本命のお願い”をいきなりするよりも「イエス」の答えをもらいやすい、という心理学のテクニックです)

(例)
「グダグダしてしまう時って、ないですか?」
「そういう時って、やらないといけないことがあってもなかなか動けないですよね」
「何とかしたいって思うこと、ありませんか?」

 イエスセットを書くと本の書き始めが楽になります。質問を思いつかない場合は「○○する時に、何か困ったことってある?」と奥様に聞いてアイデアをもらってます。

 質問の答えを書く時は4マットを使います(4つのポイントがあると意図が伝わりやすくなる、という心理学のテクニックです)。

提案: そういう時は○○するといいよ。
Why: なぜそうするのか? そうすることでどんな良いことがあるのか?
What: 裏付けとなる事実やデータはあるのか?誰が推奨していることか?
How: どうやってやるのか?
if What: できるようになったら、どうなるのか?

(例)
提案: そういう時は「紙に書き出す」といいよ。
Why: 考えていることを書き出すと客観的に自分を見れて頭の中を整理できる。
What: 心理学のテクニックで、効果も実証されてるよ。
How: 紙を1枚用意して、書き出すだけ。簡単やで。
if What: 頭の中が整理できると、行動に移せるようになるよ。

 すぐに思いつかない項目があったら空欄で残しておいて先に進みます。

⑤自分の体験談を入れていく。

 自分がどういう体験をしたのか、その時にどう思ったのか、どうやったら失敗したのか、どうやったら上手くいったのか、・・・。具体例が入ると文章に厚みが出てきます。

⑥書けなくなったら、寝かせる。

 筆が止まったら、無理せずに一旦停止して寝かせて起きましょう。寝かせておくと熟成が進んで書きやすくなります。「書こうかな・・・」という気持ちが湧いてきたら再開します。

⑦一通り書けたら、上書き保存してから「名前をつけて保存」する。

 一通り書いた文章は残しておいて、別ファイルで保存した文章を編集していきます(文章を残しておくと、「1回削ったけど、やっぱり残したい」となった場合に簡単に復旧できます)。

 編集は、まず読んでみて、違和感のある場所を修正して、また読んでみて、修正して、・・・をくり返していきます。自分の中で納得いく内容を書けたら、次のステップに進みます。

 

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